日本基督改革派教会中部中会設立40周年記念宣言

「まえがき」

1.わたしたち日本基督改革派教会中部中会は、中会設立40周年にあたって、40周年記念宣言をおおやけにします。この宣言は、大会の創立宣言・創立20周年宣言で表明された日本基督改革派教会の神学と実践についての基本路線を確認・継承し、21世紀を迎えようとしている中部中会において、さらに発展・展開させていこうとするものです。それはまた、中部中会設立25周年記念宣言で述べられている、回顧・反省・決意の延長線上にあります。わたしたちの教会の歴史は、恵みの神が与えてくださった契約更新の歩みです。

2.この宣言は、作成されるまでと同様、作成されてからも、中部中会の諸教会で共有されることを願っています。宣言の実現のために共に労し、それに表された髪の恵みを共に分かち合い、中会全体の一致と共助の歩みがはかられるためです。

3.そのために宣言は交唱体にしました。校唱体は礼拝などで会衆が交互に朗読し唱えることによって、たがいの心の交流をはかり、その群れ全体が宣言しあうことを目的としています。宣言が一人一人のものとなり、与えられた課題と願いが群れの中で共有されていくために、礼拝や中会の集会などで校唱されることを願っています。

4.終末期の教会は、神の国の到来を祈り求めつつ、伝道に励んでいます。21世紀を間近にしている今日、伝道はいっそうの急務です。この宣言は、終末論的な観点から、伝道という主題を取りあげています。これはふたつの大会50周年宣言、「予定についての信仰の宣言」、「伝道の宣言」とも深く連動しています。この宣言に盛られていることを各教会と中会が真剣に受け止め、伝道への励ましを受けるようになるならば幸いです。

5.伝道が主題となっていますが、具体的な伝道の方策などについては、あえて明言を避けています。今後、この宣言にもとづいて、中会や各教会が伝道に取り組んでいくなかで、個々の具体的な課題が見えだされるよう願っています。世の終わりまで伝道が続けられるように、この宣言も今後の取り組みが重要です。

6.そのような取り組みは、当然、教会の祈りとなります。この宣言は「祈りの文体」で書かれました。御国の実現のための深い祈りの日々の中でこそ、この宣言は生かされていきます。








1.中部中会に生きる

〔賛美〕
主イエス・キリストの父である神よ、
御名が、ほめたたえられますように。
わたしたちをキリストにおいて
天のあらゆる霊的な祝福で満たしてくださいました。
エフェソ1:3
 
〔40年の感謝と悔い改め〕
日本基督改革派教会中部中会を
キリスト・イエスの尊い体に結ばれた神に、
栄光がありますように。
Tコリント12:12-26
人が子を訓練するように、
主はわたしたちを訓練されました。
申命記8:5
まことの羊飼いにみちびかれ、
何も欠けることがありません。
詩編23:1
 
荒れ野の40年は、
弁明できない罪の歴史です。
わたしたちのあやまちをご存じである主よ、
しもべたちの罪をゆるし、
契約の恵みを新たにしてください。
 
〔神のはたらき〕
おびただしい証人に囲まれ、
ヘブライ12:1
信仰の旅路を歩みます。
わたしたちのなかで働くのは、
フィリピ2:13
すべての内に働き続ける神ご自身です。
 
「わたしたちの内に働く御力によって、
わたしたちが求めたり、
思ったりすることすべてを、
はるかに超えてかなえることのおできになる方に、
教会により、
また、キリスト・イエスによって
栄光が世々限りなくありますように、アーメン。」
エフェソ3:20,21
 
 
2.改革派信仰を受け継ぐ
 
〔神の啓示〕
主イエス・キリストの神、
栄光の源である御父よ、
わたしたちに知恵と啓示の霊をあたえ、
神を深く知ることができるようにし、
心の目を開いてください。
エフェソ1:17
 
神はわたしたちを招き
望みをあたえ、
聖なる者たちの継ぐものが
どれほど豊かな栄光に輝いているか
悟らせてくださいます。
エフェソ1:18
 
 
〔キリストを告白する〕
主は宣言されました。
「この岩の上にわたしの教会を建てる。」
マタイ16:17-19
聖書ニ於テ啓示セラレタル神ノ言ハ
教会ニヨリ信仰告白セラレテ教会ノ信仰ノ規準トナル、
是教会ノ信条ナリ。
日本基督改革派教会信仰規準ノ前文
 
信仰告白のもとに教会を集めてくださる主よ、
ウェストミンスター信仰基準に示された
聖書の教えに、
揺るぎなく立たせてください。
 
〔聖霊と神知識〕
わたしたちは聖霊を信じます。
御霊は教会をみちびき、
真理をことごとく悟らせてくださいます。
ヨハネ16:13
ひとりのときも、集うときも、
御言葉に親しみ、教えを学びます。
神を知る喜びで、心を満たしてください。
 
〔信仰の成熟〕
信仰教育を共に担う中会としてください。
御言葉の教師が、
神の言葉と教会の教えを、
勤勉に学び、教えることができますように。
教えの初歩を離れ、
ヘブライ6:1,2
成熟をめざすことができますように。
 
〔信仰の継承〕
改革派信仰を
中部中会設立25周年記念宣言
世代を超えて受け継ぐよう努めました。
けれども祈りは弱く、
涙と労苦は足りませんでした。
主を畏れることを第一とせず、
たたかうべきときに怖れをいだきました。
 
信仰のたたかいを継ぐ
新しい世代を起こしてください。
契約の子らが信仰に進み、
自分の口と自分の心で、
ローマ10:9,10
「イエスは主である」と告白しますように。
 
 
3.中会と歩みをひとつにする
 
「愛をもって互いに忍耐し、
平和のきずなで結ばれて、
霊による一致を保つように努めなさい。
体は一つ、霊は一つです。」
エフェソ4:2-4
 
〔中会は公同教会の枝〕
聖なる公同の教会を信じます。
中会を、
キリストの体として建てるため、
わたしは召されました。
すべての群れが、
霊による一致を保ち、
教会のかしら
キリストの栄光を現します。
 
〔教会の権能〕
キリストは、
もろもろの天よりも高く昇り
エフェソ4:10,11
賜物を受け、
聖なる者たちを整えるため、
教会に役員をあたえられました。
政治規準「前文」
長老政治の成熟をめざし、
恵みに応える道を歩みます。
 
預言者・祭司・王である主は、
教え・仕え・治める権能を教会にあたえ、
神の支配をあかしする器、
御国到来のしるしとされました。
 
〔中会と各個教会〕
すべての群れに、
キリストの命があふれるため、
中会の賜物と権能を、
思慮深く用いさせてください。
四十年のあいだ、
中部中会設立25周年記念宣言(結語)
中会の絆をつよめてきました。
しかしなお道なかばです。
 
兄弟教会のくるしみに、
愛の配慮が届きませんでした。
ひとつの群れが、
全体の祈りと配慮によって、
Tコリント12:25
支えられますように。
ひとつの群れの賜物が、
Tコリント12:7
全体の益となりますように。
 
〔教会会議〕
キリストは、
すべての教会会議に、
教会のかしらとして共におられます。
聖霊は、
使徒言行録15:28
教会会議をとおして働き、
中会をみちびかれます。
 
すべての議員が、
神を畏れ、教会を愛し、
真実と謙遜をもって、
会議に参加しますように。
すべての信徒が、
中会の課題に関心をもち、
決議を尊重しますように。
 
 
4.ひとりで、また共同で献身する
 
神に愛されている子供らよ、
神に倣う者となりなさい。
キリストがわたしたちを愛し、
香りのよい供え物、いけにえとして
自分を神に献げられたように、
あなたがたも愛によって歩みなさい
エフェソ5:1,2
 
〔共同の献身としての礼拝〕
父と子と聖霊なるひとりの神よ、
主の日の礼拝をとおしてあなたに仕えます。
すべての聖徒とともに、
神をほめたたえ、
ウェストミンスター小教理問答1
永遠に神を喜びます。
 
礼拝は、
日本基督改革派教会創立20周年記念宣言「礼拝」
来たりつつある御国の約束、
その先触れ、
主の日ごと、
民をあつめ、
救いの恵みを確かにされます。
悩み、労し、障害を負うわたしたちは、
ひとつになって主にまみえます。
 
主の日を重んじ、
良い伝統を築かせてください。
中会をかたち造る群れが、この日、
ひとつキリストの体となりますように。
 
〔恵みの手段〕
御言葉と礼典と祈りをあたえ
ウェストミンスター小教理問答88
救いを実現される神をたたえます。
御言葉の説教により、
第二スイス信条一
今も、
御声が教会と世界に届きます。
御言葉の説教に信頼し、
主に従います。
 
御言葉の説教者を、
すべての群れにあたえてください。
洗礼と聖餐により、
御言葉の約束は確かです。
民を増し加え、群れを養ってください。
 
祈りは聖霊の贈り物です。
ローマ8:15,16
父なる神を呼びもとめ、
絶えず祈る教会としてください。
Tテサロニケ5:17
霊に満たされ、
詩編と賛歌と霊的な歌によって語り合い、
主に向かって心からほめ歌を歌います。
エフェソ5:19
 
いつも、あらゆることについて、
主イエス・キリストの名により、
父である神に感謝します。
エフェソ5:20
 
〔個人の献身〕
神はあるがままのわたしを、
ローマ12:1,2
キリストにあって献身者とされました。
罪ゆるされ、
代価を払って買い取られ、
Tコリント6:19,20
もはやわたし自身のものではありません。
ハイデルベルク信仰問答1
 
滅びに向かう古き人を脱ぎ、
心の底から新たにされ、
エフェソ4:22-24
神にかたどって造られた新しい人を身に着け、
真理に基づく正しい清い生活を送らせてください。
 
〔善き生活〕
主は、
エフェソ2:10
善い業のためにわたしを創造し、
キリストの満ち満ちた徳にあずからせ、
無きにひとしいわたしを、
地の塩、世の光とされました。
マタイ5:13,14
「いかに幸いなことでしょう。
まったき道を踏み、主の律法に歩む人は。」
詩編119:1
 
善き生活を求め、
日本基督改革派創立宣言
御国の証人となります。
隣人を自分のように愛しなさい、と言われる
マタイ19:19
主の御声を聴きます。
主の憐れみで心を満たし、
マタイ9:36
わたしを遣わしてください。
 
だれひとり、自分のために生きるものはなく、
ローマ14:7
だれひとり、自分のために死ぬものもありません。
共に生きるため わたしは召されました。
主よ、わたしをお遣わしください。
 
〔子供も高齢者も〕
わたしたちは神の家族。
子供も高齢者も、
教会・家族・人びとの絆の中で、
希望に生きることができますように。
青年も壮年も、
働きの実をささげ、
信仰に生きることができますように。
 
〔男性と女性〕
男性と女性が、
神のご計画を学び、
互いの助けとなり、
愛に生きることができますように。
健やかな時も病む時も、
生きるにも死ぬにも、
ローマ14:8
わたしたちは
真実な救い主イエス・キリストのものです。
 
 
5.地域伝道に献身する
 
「立って、真理を帯として腰に締め、
正義を胸当てとして着け、
エフェソ6:14,15
平和の福音を告げる準備を履物としなさい。」
 
〔宣教は急務〕
目を上げ、色づいた畑を見ます。
ヨハネ4:35
主の日は近く、
宣教は急務です。
主が再び来られるまで止むことのない、
教会のしるし、命のあかしです。
 
活けるキリストは、
信じて救われる人びとを、聖霊により
日本基督改革派教会創立40周年記念宣言
キリストの体なる教会に結び合わされます。
「聖霊について」五
罪人が救われる名は、
キリスト以外にありません。
使徒言行録4:12
折が良くても悪くても、
忠実に励みます。
Uテモテ4:2
 
〔中会と各個教会の伝道〕
すべての地域に、
御言葉を満たすため、
伝道の幻と、
良い計画をあたえてください。
 
地域伝道に献身します。
伝道に献身する、
働き人を起こしてください。
互いに励まし、
伝道を支えあう中会となりますように。
 
〔信徒の伝道〕
賜物と機会を生かし、
「伝道の宣言」12
たゆまず御言葉を伝えます。
家族と隣人をキリストにみちびくため、
わたしの歩みを、
福音の良い香りとしてください。
 
〔伝道の広がりと完成〕
わたしたちの戦いは、
血肉を相手にせず、
支配と権威、
暗闇の世の支配者、
天にいる悪の諸霊を相手にするものです。
エフェソ6:12
 
偽りの教えが人びとを惑わしています。
マタイ24:11
不従順な者の内に働く霊が、
エフェソ2:2
人びとの目をくもらせています。
心をつくして招き、勧めます。
「予定についての信仰の宣言」三-(3)・(4)
滅びの道から救いだしてください。
 
造られた世界に
「伝道の宣言」5
御旨をすべて伝えます。
伝道者に、
適切な言葉をあたえ、
福音の神秘を大胆に語らせてください。
エフェソ6:19
 
御国の完成される主よ、
伝道と執りなしにより、
善を実らせ、悪を根絶してください。
わたしたちの住むこの地域で、
正義・平和・自由を増進させてください。
「教会と国家にかんする信仰の宣言」三-(2)
 
時は満ち、
救いの業は完成され、
あらゆるものが、
かしらであるキリストのもとに
ひとつにまとめられます。
エフェソ1:10
 
〔終末の希望〕
キリスト・イエスの日をめざし、
待ちながら、
急ぎながら、
Uペトロ3:12
教会と共に歩みます。
いまだ完成されない世界の中で、
苦難と忍耐こそ教会のしるしです。
ヨハネの黙示録3:10
 
御国と教会の まことのかしらである主よ、
教会を清め、聖なるものとし、
しみも しわも 何ひとつない、
栄光に輝く教会を、御前に立たせてください。
エフェソ5:26,27
 
(全会衆)
「アーメン、主イエスよ、来てください」
ヨハネの黙示録22:20
 
主の1999年4月6日
日本基督改革派中部中会  
第41回中会年度第1回定期会





戻る


COPYRIGHT(C) 2005 日本キリスト改革派中部中会  ALL RIGHTS RESERVED